下層メインイメージ

相談所物語

「田畑」を売ったが、台風で買い主とトラブルになった・・・話【No.160】

2015.10.23

 秋二(仮称)は、田を手放すことに決め、売買契約を結んだ。

しかし、叔父さんに田を貸しており、その了解を得なければならなかった。

 父が死亡した時、サラリーマンとして、都会で働いていた彼は、

専業農家をしていた叔父にその土地を耕して貰うこととした。                              

 そして、10年が経っていた。

 

 故郷へ帰る計画も無く、今後の事を考え始めていたその頃、

丁度近くの人がその土地を欲しいと言って来た。

 しかしよく調べてみると、登記面積よりも地積が狭く、

地形も変形していたので、新たに測量して貰った。

 やっと契約の義務を果たすことが出来ると思った。

 一般的には、「売主の物件引渡義務」と「買主の代金支払義務」は

同時履行となります。

 又、売買契約には、「果実引渡義務」の条文があり、

引渡しが為される迄は、売主・買主とも権利も義務も免れるとあります。

「秋の刈入れまで待ってくれ」と言う叔父の言葉を待っている間、

運悪く大型台風が来て「彼の田も米もすべて水没してしまった。」

 契約の内容は、「不動産が使える」となっており、使えないなら、

契約は破棄する、となっていた。

 誰も、50年来、田が水没するなど考えることはなかった。

 附属的な果実引渡義務もないがしろにしてはいけません。                                                                                                 「契約は早目に実行される」方が良いでしょう。

(参照)民575条1項

 

 

 

 

pagetop