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  • 相談所物語

2020.06.21

不動産の売買時、誰が債権者で、誰が債務者になるのかの話 【NO.146】

 信一(仮称)は、15年前中古住宅を買い求めた。
 月日を経て転勤となり、自宅を売却することになった。
 中古住宅を買うときは債権者として建物を見て、
「いいよ、いいよ」で自分は納得して購入した。
 宅建業者を通さない、個人間売買だった。

 今回、不動産業者を通して引越し先に手頃な
中古住宅を購入し、今迄住んでいた自宅も業者を通して
債務者として売却することになった。

 そして売却するに当って、いろいろな問題を
解決しなければならない事を知った。
 土地の境界・測量、建物の雨漏り、耐震性及び
アスベストの施工の有無、更には住生活に関する
伝えなければならない事などがあった。
 台所・浴室・ボイラー・エアコン等の現状と将来への
説明を告知すること等、又、境界の明示等曖昧なまま
購入したため、売却にあたり、測量等の費用もかかることになった。

 貸借関係においては、お金を借りる人が債務者で、貸す人が
債権者というのが通常ですが、売買契約・請負契約等に於いては、
お金を「払って物件を手に入れる人」が債権者であり、
お金を「受け取って物件を渡す人」が債務者とされています。

 彼は、自宅を中古として売却する以上、隣接地と境界を明示
しなければなりません。
 不純物は埋まってないか、言い忘れている事はないか、
瑕疵担保期間は責任を負わなければなりません。
 いい加減に買った彼は、売る時はその分苦労することと
なったのです。

(参照)民566・570