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  • 相談所物語

2020.06.21

中古住宅の抵当権が抜けない為に、売れない・・・話【No.157】

 夏夫(仮称)は、中古住宅の購入を考えていた。
 単価も安いし、多少の不満は仕方がないだろうと思った。
 幸いなことに、勤め先の近くに売りたい中古物件があり、
早速その看板先に電話してみた。

 2階に3部屋あり、間取も良く、買うつもりで返事した。
 売主が言うには「抵当権が付いているので、それが抜けたら
良いですよ」だった。

 手付金100万円を支払い、売買契約を結んだ。

 彼は手続を終え、売主側の抵当権抹消と所有権移転を
するだけになった。

 約束の期間が過ぎても返答が返答が無い為、問い合わせると
「もう少し待ってくれ、手続の最中だから」との返事だった。

 10日経っても返事が無いので、再度問い合わせると
「売り渡せないかもしれない」と言われた。

 金融機関の返事では、今の価格では売買を認められない、
とのことだった。
 後200万円高く売ってもらいたいと、持主即ち売主への判断を
求めてきたらしい。
 何故、中古住宅の持主が自宅を売るのに金融機関の同意が
必要なのかと思った。

 金融機関としては、貸した金額との差が担保割れしてしまうと云う。
「担保割れ」とは貸した金額を回収できないことを言います。
「倒産したらどうするのですか」の質問には「ならないように努力
しますが、そうなる場合もあります」との返答だった。

 賃貸借に限らず、契約の条件は契約した時のまま、お互いを
拘束するのです。

(参照)民事執行法61・仮登録担保・・法律1条